2020年4月12日

ウソではない、「誠」のお話

20200410_kanji_01.png  今回(こんかい)は、「(まこと)」という()について説明(せつめい)しましょう。
 「誠」は、(いつわ)りのない、真心(まごころ)(あらわ)形声(せいけい)文字(もじ)です。「(ごん)」(言葉(ことば))+「成」(()す)=「誠」であり、ここに「物事(ものごと)を成す偽りのない言葉」の意味(いみ)()ちます。まごころが、誠ということです。
 金文篆書(きんぶんてんしょ)20200410_kanji_03.png)に()られるように、「言」が(かたち)、「成」が()み方を表しますが「成」は武器(ぶき)の「(ほこ)」に(かざ)りをつけて(きよ)めること。その清められた(こころ)(かみ)(ちか)いの言葉をいうような真心を表す意味があります。
 漢字(かんじ)の部首「(ごんべん)」は言葉だけでなく実際(じっさい)行動(こうどう)することを表します。真心をもって(ひと)(もの)(たい)することを、「誠実(せいじ)」、正直(しょうじき)な真心を「誠意」または「誠(しん)」、忠実(ちゅうじつ)で正直さをもって忠()()くすことを「忠誠」といいます。
(産経国際書会常務理事、山本晴城)

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