文字を明るくするテクニック「兄」

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 小学校2年生で習う漢字「兄」の書き方を紹介しましょう。
 「兄」を分解すると「(こう)」と「(じん)」になります。「口」は神に祈りをささげる文を入れる器の形、「兄」はその器を頭の上にのせている人を横から見た形を表しています。家の長男がその役目を果たしたことから「お兄さん」の意味にもなったそうです。
 さて、「兄」の4画目と5画目を「ひとあし」といいます。「口」の最終画に接していますが、実は、画と画が接する「接筆(せっぴつ)」は字の形を作る上で大切な役目を果たしています。
 ここでは「ひとあし」が軽く接していますね。この結果、「口」との接続部分に小さなV字形の空きが2つできました。この空きは文字を明るく見せ、線の強弱や立体感を演出する効果があります。逆に、深い接筆にすると、安定感を出すことができます。

(産経国際書会副理事長 町山一祥)

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