鈴を鳴らして楽しませる「楽」

kanji_20200319_1.png  神社(じんじゃ)参拝(さんぱい)する(とき)(すず)()らします。鈴は、(かみ)(ひと)(おと)でつながっているという古代(こだい)からの(かんが)えがあるようです。
 その鈴の重要(じゅうよう)意味(いみ)()()が「(がく)」です。楽(樂)は、金文(きんぶん)をみるとkanji_20200319_3.pngが鈴、左右(さゆう)kanji_20200319_4.png(幺=よう)は糸飾(いとかざ)り、kanji_20200319_5.pngは鈴のついた持ち()()巫女(みこ)姿(すがた)(あらわ)し、樂とは鈴を表します。
 鈴や(かね)金声(きんせい)(金(ぞく)から()る音)は、神霊(しんれい)を呼ぶため、(とく)(とおと)ばれ、神霊を(たの)しませるための(おどり)りには鈴の楽器(がっき)「樂」が使(つか)われました。
 樂には、邪霊(じゃれい)(はら)う力があると(かんが)えられていて、病気(びょうき)を治すための巫女のお祓いは医者(いしゃ)役目(やくめ)()ねていたようです。そのことからか、治療(ちりょう)の療は「kanji_20200319_6.png」が本字(ほんじ)で、治kanji_20200319_6.png()かれていましたが、(いま)は使われていません。
 (くすり)は、 kanji_20200319_7.png(くさかんむり)がくすりになる(くさ)薬草(やくそう))を表し、やがて「くすり」の意味になりました。
(産経国際書会常務理事、眞田朱燕)

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