2020年4月 5日

芸術とは無関係...「芸」

20200403_kanji01.png  今回(こんかい)は「(げい)」について(かんがえ)えました。
 芸は略字(りゃくじ)で、旧字(きゅうじ)(げい)本字(ほんじ)20200403_kanji03.pngです。
 (わたし)たちが()いている常用漢字(じょうようかんじ)の芸は、「(げい)」の部分(ぶぶん)省略(しょうりゃく)していますが、最古(さいこ)の漢字字典(じてん)では、芸は虫除(むしよ)(よう)薬草(やくそう)で「芸(うん)」と()み、芸術(げいじゅつ)意味(いみ)とは無関係(むかんけい)です。
 日本最初(にほんさいしょ)図書館(としょかん)「芸亭(うんてい)」(奈良時代(ならじだい)石上宅嗣(いそのかみのやかつぐ)建立(こんりゅう))は、薬草本来(ほんらい)意味(いみ)由来(ゆらい)し、平城京(へいじょうきょう)(あと)顕彰碑(けんしょうひ)()っています。漢字が日本(にほん)(はい)った当時(とうじ)は、本来の意味が()きていたことがうかがえます。
 藝の甲骨文(こうこつぶん)は、若木(わかぎ)20200403_kanji04.png)を、ひざまずいて(ささ)げる(かたち)20200403_kanji05.png)、金文(きんぶん)では(へん)20200403_kanji06.png()(つち))がつき、草木(くさき)()える意味が(くわ)わっています。
 古代(こだい)、木を植えるのは、神事的(しんじてき)政治(せいじ)的な意味があり、のちには種藝(しゅげい)(草木や作物(さくもつ)の植え()け)の意味が加わり、さらに若木を(そだ)てるように才能(さいのう)を育て、わざ・技法(ぎほう)という意味に(ひろ)がっていきました。
(産経国際書会常務理事、眞田朱燕)

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