2020年2月 9日

神様が「心」を動かされる...「感」

20200206_kanji01.png  年齢(ねんれい)(かさ)ねるごとに?涙腺(るいせん)(よわ)くなってきたこの(ごろ)今回(こんかい)感動(かんどう)の「感」について()ていきます。
 「感」は(ひだり)楷書(かいしょ)をみても()かる(とお)り、「(かん)」+「(こころ)」で構成(こうせい)されています。「咸」は神様(かみさま)への(いの)りの(ふみ)()れる(うつわ)に、聖器(せいき)である(まさかり)(おお)きく、刃渡(はわた)りの(ひろ)(おの))を()せて器を(まも)り、祈りの効果(こうか)を器の(なか)にとじこめる意味(いみ)があります。このようにしておくと、神様が()中にひそかに(おとず)れて、祈りに(こた)えてくれると(かんが)えられていました。「神の感(おう)」つまり、「神様の『心』が(うご)かされること」を(あらわ)していたのですね。
 物事(ものごと)に感じて動く心境(しんきょう)を「感(じょう)」、刺激(しげき)()け感動することを「感(げき)」のように使(つか)います。こうしてみてくると、「感」には、どこか神秘性(しんぴせい)があるように(おも)えますね。
(産経国際書会評議員、鈴木暁昇)

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