2015年8月 9日

神に供え物を捧げる「祭」


なつ本番ほんばんですね。全国ぜんこく各地かくち大小だいしょうさまざまなまつりがおこなわれ、どこからともなくふえ太鼓たいこおとかぜにのってこえてくるようです。

 「祭」とは本来ほんらい、おさけにくなどの飲食物いんしょくぶつだいそなえ、かみささげる儀式ぎしきのことです。上の文字は「祭」という漢字の金文です。は肉、右手みぎては台をあらわしています。この漢字は、供えものの肉を手にして台に捧げることを表現ひょうげんした会意かいい文字もじなのです。

 「祭」に、屋根やねを表す「うかんむり」をすと「察」。屋内おくないで祭りごと行ない、神のこころをはっきりとさせること、という本来の意味から現在げんざいのように①あきらかにする②る③る、などの意味でも使つかわれるようになりました。
(書:産経国際書会副理事長 髙橋照弘)