2020年1月24日

[133] 理事・全日本漢詩連盟常務理事事務局長・清真会副理事長 菅原有恒(すがわら・ゆうこう)さん(80)

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20190128_sumifude_02.jpg  所属する全日本漢詩連盟会長、石川忠久氏(二松学舎大元学長)の呼びかけで詩友100人とともに令和の始まりを祝う漢詩を競作した「新元号令和慶祝詩集」を昨年12月に出版。22日から東京・六本木の国立新美術館で始まった「第36回産経国際書展新春展」で、さっそく自作を作品として書き上げた。
 「本当に二度とないタイミングで作品にすることができた。万葉集に出てくる『蘭』の代わりに『菊』を入れ、令和の御代の弥栄(いやさか)を祈りました」

 早大理工学部在学中に、書道部に出入りしたことが縁で、指導に来ていた清真会創設者の金子清超(せいちょう)氏に出会い、昭和35(1960)年から師事。中国文学の教授でもあった師の影響で、自ら漢詩を詠み自ら書く自詠自書の道に進み、60年を迎えた。システムエンジニアとして社会に出てからは、思うように書けない時期もあったが、平成17(2005)年に退職後は本格的に取り組み、同20(2008)年から、石川氏に漢詩を師事。傍ら周易を学ぶなど幅を広げている。「現役時代のストレスを助けてくれたのが書。今はその恩返しの気持ちで書いています」と笑う。
 80歳の今年は、18年(2006)年の周易写経展に続き、花をテーマにして二回目の個展を企画している。「自詠自書で大切なのは、書品と詩心。今は、どんどん面白くなっています」。  
(福本雅保)