2019年12月15日

逆さまの人の形で表した...「逆」

kanji_20191213_01.png  あっ! (ひと)(がけ)から()(さか)さまに()ちた。大変(たいへん)だあ~! (あわ)てなくても大丈夫(だいじょうぶ)映画(えいが)のワンシーンだよ。その姿(すがた)(うえ)金文(きんぶん)で見てみよう。
 「(ぎゃく)」の右部(みぎぶ)は「kanji_20191213_03.png」。手足(てあし)(ひろ)げて()つ人の姿が逆さまになっているのが()かるかな。()こうから()る人を、(うえ)から見たような姿にも見えるね。左側(ひだりがわ)は、「(みち)(ある)く(いく、すすむ)」という意味(いみ)の「(ちゃく)」。だから、(すす)むのとは逆の方向(ほうこう)、逆さまに進むことを言うんだ。そこから、「反対(はんたい)であること」(逆(てん)、逆(ふう)、逆手)、「そむく」「さからう」(逆(じょう)(はん)逆、逆(こう))という意味に使(つか)うよ。また、人の気持(きも)ちを(あらわ)言葉(ことば)として「(さか)なで」もあるよ。物事(ものごと)(つね)に反対の方向に(おこな)われることを()すね。(きみ)たちも、一方通行(いっぽうつうこう)廊下(ろうか)を「逆(そう)」して先生(せんせい)注意(ちゅうい)され、「逆ギレ」するなんてのは、絶対(ぜったい)ダメだからね。
(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)

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