2018年11月25日

征服され奴隷にされた異部族...「民」

20181122_kanji_1.png  「民」(みん)は、訓読(くんよ)みでは「たみ」と読み、国民(こくみん)一般(いっぱん)(ひと)のことをいいます。(じつ)はこの文字(もじ)は、(おそ)ろしい()()ちを()っているのです。
 (ひだり)金文(きんぶん)をみると20181122_kanji_3.pngは、()20181122_kanji_4.png)と(はり)20181122_kanji_5.png)からできているのがわかります。これは、一方(いっぽう)の目に針を()して機能(きのう)(うしな)わせた状態(じょうたい)(あらわ)していて、見るだけでも激痛(げきつう)(かんじ)じます。「民」とは、古代(こだい)征服(せいふく)された異部族(いぶぞく)が、その(しるし)として目の機能を(うば)われ、(かみ)(ささ)げる犠牲(ぎせい)にされたり、奴隷(どれい)にされた人々を()言葉(ことば)でした。目の機能を奪ったのは、区別(くべつ)をつけるためと、逃亡(とうぼう)(ふせ)ぐためとも言われています。また、楽士(がくし)など神に(つか)える(もの)盲目(もうもく)にされる風習(ふうしゅう)がありました。家来(けらい)を指す「(しん)」も、神へ(げん)ずる意味(いみ)を持っています。
 その()、奴隷の意味が敷衍(ふえん)されて、皇帝(こうてい)支配下(しはいか)(はい)った人々のことを指すようになりました。
 (いま)は「民主主義(みんしゅしゅぎ)」「主権在民(しゅけんざいみ )」の()(なか)です。かつて奴隷であった「民」が(くに)の「(あるじ)」になったのです。その意味と責任(せきにん)をよく(かんが)えて、大人(おとな)になる勉強(べんきょう)をしましょうね。
(産経国際書会副理事長、髙橋照弘)

20181122_kanji_2.png