2017年5月19日

[101] 産経国際書会副理事長・尚友会代表・東洋書芸院副会長 岩間清泉(いわま・せいせん)さん(74)

第33回産経国際書展出品作品「豊」
岩間清泉先生  上田桑鳩門下で、産経展創設メンバーの1人だった故佐野丹丘氏の愛弟子。産経展は特選に輝いた第1回展から連続出品、副理事長を務める今日まで、書会の運営を支え続けている。
 「『今日ただいま生きている命のあかしを書け』というのが佐野先生の教え。常に自分らしい書を書くことを心がけています」

静岡県沼津市出身。小学生のときから自宅近くの書道教室に通う。沼津西高で書道教師をしていた佐野氏と出会ったことが本格的に書を学ぶきっかけになった。卒業前から奎星展などに出品。奎星賞2回、毎日展秀作4回など入賞を重ねた。
書の奥深さに魅せられたのは、年に数回、師の自宅で行われていた上田桑鳩の錬成会。墨摺りの手伝いをしながら、桑鳩の自由自在な筆遣いを目のあたりにし、白と黒の世界の無限の可能性に魅せられた。
24歳で結婚。夫の5度の転勤と3人の子育ての間は小休止したが、復帰後は国際交流に尽力した師とともに東洋書人連合で海外展25回を経験。実行委員長を務めた2010年のトルコ展では、アンカラ大学で講演も行った。
6月14日から18日まで、尚友会の65周年記念書展を沼津市のプラザ ヴェルデで開催する。
「毎日変わっていくのが書。自分らしい書を書き続けたい」  (福本雅保)