2025年7月28日
功績で与えられた休みに由来 「休」

待ちに待った夏休みですね。そこで今回は「休」という字を取り上げてみました。
この字は「人」と「木」からできているため、木のそばで休む様子に見えますが、そうではありません。「休」という字の古代文字である金文の形を見てみましょう。
「人」と「禾」(カ)という字からできているのが分かります。この「禾」は、横木のついている柱のことで、軍門の入り口の両側に目印として立てられていました。そして、その柱の横で人が集まり、軍功のあった人を表彰し、貴重な品々や馬が与えられました。
品物以外にも休みが与えられたので、「休」は徐々に「休む」の意味で使われるようになりました。「禾」の1画目はやがて省略され、「木」の形になったのです。
(産経国際書会副理事長 町山一祥)

書・町山一祥
前の記事 : たいまつから飛び散った火の粉「蛍」
次の記事 : 人が木に登っている姿「乗」