2023年6月25日

国が変われば書き方も。「労」

20230623_kanji01.png  「(ろう)」は、古くは「勞」と書かれていました。なぜ「労」は字の中に「火」が入っているのでしょうか。「激しく燃えるように力を出しつくすから」、「小さな火の下で、仕事をするから」、「農具を火によって清めたから」など諸説(しょせつ)があります。
 現在、私たちが使う「労」という字には「火」が含まれていません。これは難しい漢字を覚えやすく、速く書くことを重視したため省略されたからです。漢字を使用している国によっても違いがあります。漢字が生まれた国、中国では「劳」、台湾では、旧字体をそのまま使い「勞」と書きます。
 国によって字の形は違えども、点画を書くリズムはいっしょです。「はね」はいったん止まって、ポンとはね、「左はらい」は、起筆から「トン、スー」と元気よく書きます。
(産経国際書会副理事長 町山一祥)

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