2017年3月 5日

木をよく観察することから生まれた「相」

kanji_20170301_1.png  (おお)きく()(しげ)った()()ると、(ちから)(つよ)生命力(せいめいりょく)(かん)じます。(ふと)(みき)(おも)わず()のひらを()てて、「エネルギーを(さず)かりますように...」と(ねが)ったことはありませんか?
 木には、()に見えない(なに)か大きな力がある、と思うのは古代(こだい)(ひと)現代(げんだい)の人も(おな)じです。左上(ひだりうえ)甲骨(こうこつ)文字(もじ)を見てください。生い茂る木(kanji_20170301_3.png)の様子(ようす)を目(kanji_20170301_5.png)で観察(かんさつ)することを(あらわ) し、「(そう)」となりました。「相」は、木を目で「見る」ことだったのです。
 「見る」という行為(こうい)から、「手相(てそう)」「人相(にんそう)」という言葉(ことば)()まれ、見るために人が()かい()っている様子から、「相手(あいて)」「相談(そうだん)」などの()も生まれました。()が合う人とは、「相性(あいしょう)」が良い、とも言いますね。
 ()きな友達(ともだち)同士(どうし)でお(たが)いをじっくり観察すると、お互いのどこが好きなのかが、見えてきますよ。

(書:産経国際書会常務理事 眞田朱燕) kanji_20170301_2.png