第40回記念 産経国際書展

第40回記念産経国際書展 ごあいさつ

第40回記念産経国際書展の開幕を迎えます。昭和59年に第1回展を開催して以来、コロナ禍の中でも途切れることなく毎年開催してまいりました。そして節目の40回展を開催する運びとなりました。これも会員はじめご関係の皆様のおかげと感謝申し上げます。

本年から専管理事優秀賞、理事優秀賞、審査会員優秀賞と多くの賞を新設いたしました。また、今展は40回記念賞も設けました。産経国際書会は常に新たな刺激を提供し続けて参ります。今年は昨年より多い6012点の出品があり、「産経国際書会40年―そのはじまりと歩み―」と「田中鳳柳コレクション 中国 明・清の書画名品展」の2つの特集展示にも取り組みました。毎年、高円宮妃殿下から御題をいただいている「特別色紙展―開・尊」には例年になく多くの方々が参加され、韓国書壇・代表作家の特集展示、タレントの書の展示など盛りだくさんの内容となりました。東京展の展示点数も2701点と昨年から大幅に点数が増え、記念展に相応しくあふれんばかりの作品群になっております。地方展も今年は特別に四国展(愛媛県美術館・11月)を加え、関西展(京都市京セラ美術館・8月)、東北展(せんだいメディアテーク・9月)、瀬戸内展(広島県立美術館・9月)、中部展(愛知県美術館・11月)と5カ所で行います。一般の展示に加え、長年の課題であったジュニア書道の展示も上位賞ばかりでなく、推薦、特選と少しずつですが、増やしていくことにも取り組んでおります。初めて開催する四国展では松山の書家・三輪田米山に関する講演会なども予定され、記念展の充実をはかります。

40周年を迎え、設立時の3C、「clean(清潔)、clear(明朗)、creative(創造)」に、「character(品格)」を加えた基本理念を今一度、胸に刻み、産経国際書会の価値を高めて参りましょう。

最後になりましたが、本展の開催にあたりご協力賜りました皆様に深く感謝申し上げます。また、出品者各位のご健勝と益々のご健筆をお祈り申し上げます。

令和5年8月

産經国際書会・産經国際書会

産経国際書会理事長
髙橋 照弘

令和5年産経国際書会は創立40周年の節目の記念展を迎えました。産経新聞社をはじめ関係各位のご支援ご協力により華やかに盛大に開催できますことを感謝し御礼申し上げます。

40回記念展を迎え、会員の志気は高く、日々研鑽し得た書技能を発揮し、個性豊かに表現された作品が多く出品され、記念展として相応しいものとなりました。入賞入選された方々に心よりお祝い申し上げます。

40回記念特別企画の開催は、会員の書活動に資することを目的とした産経国際書会の姿勢を示し、書会・会員へ向けてのメッセージを発しています。特別企画は四つの柱を立て40回記念展の意義づけをしています。

1、「産経国際書会40年―そのはじまりと歩み―」日本書道界に新風を起こさんと当時の書壇の重鎮が結集し崇高な精神、理念を揚げ産経国際書会を結成しました。ここに関わる先生方の作品を一堂に展示し、同時に会員が源流を溯ることができる系譜を作成。これによって新たな矜持が加わり、以前にも増して書に専心精励できることになるものと思います。

2、韓国現代書界の代表的書家作品の展示は韓国書道界の現状をつぶさに知ることができます。漢字文化を共有し筆墨により表出される思想・心情・教養等相通ずるところはありますが、国、風土、民族精神による表現の多彩さは観るべきものがあります。さらに書を通じて日韓友好親善の重要な役割も担っています。

3、田中鳳柳先生が蒐集された明清書家の名品の展示。明代の文人主義、浪漫主義、清代の碑帖両派が近代日本書道に及ぼした書を現前で直截観察・鑑賞できるまたとない絶好の機会は、今後の書作に必ずや資すること甚だ大きいものとなり得ましょう。

4、来年4月に上野の森美術館にて開催する「大作展」は、産経国際書会の心意気を日本書壇へ大いに示すこととなります。産経国際書会を躍進させるため、会員の皆さんの従前に増して書会への理解、協力をお願い申し上げます。

40年を振り返り内省し、時勢を読み、進取の気を逸速く得る。時弊に陥ることなく産経独自の道を拓き、新しいステージに立ち、新しい風景を見ようではありませんか。

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