第32回 産経国際書展

第33回産経国際書展   ごあいさつ

産経国際書会は、当時の書壇の在り方に疑問を持つ書家の先生方が中心となり、昭和59年に設立されました。書芸術の国際交流を通じて世界各国との友好親善を深めあい、世界平和に寄与するとともに書技、創作活動の一層の向上、発展に期することを目指し、現在も自由闊達な雰囲気の中、それでもお互いに厳しく切磋琢磨しながら成長を続けております。 本会の基本理念はClean(清潔)、Clear(明朗)、Creative(創造)、Character(品格)の4Cであり、中でもクリーンな審査、創造力豊かな作品の多さにつきましては大いに自信を持つところです。

小学生をはじめ子供の書写離れは進む一方で、書道人口の高齢化は避けられません。どの書道団体も参加者の確保に苦労しております。産経国際書会も例外ではありません。そして60代でひよっこ、70代で一人前といわれる書道界は一般社会の常識からはちょっと違和感があるように思います。

しかし、産経国際書展の受賞者、入賞者は他の公募展に比べ40代、50代の方が何人もいらっしゃいます。実力があれば公平に評価される公募展が産経国際書展です。また、16歳から23歳までの若手を対象としたU23部門にも力をいれております。必要なのは若手の育成です。産経国際書会、産経新聞社は書道界が老人社会となり先細るのをぼんやりと眺めるだけではなく、積極的に若手書道家の育成に邁進してまいります。

本展の開催にあたりご協力賜りました皆様に深く感謝申し上げます。また、出品者各位のご健勝と益々のご健筆をお祈りいたします。

平成28年7月

産經国際書会・産經国際書会

産経国際書会理事長
風岡 五城

第33回産経国際書展の開幕を迎えました。本年も公務ご多端の折りにもかかわりませず、高円宮妃殿下にはご來臨の栄誉を賜り贈賞式、祝賀会を挙行できますこと、産経国際書会会員一同、衷心より敬意と感謝を申し上げる次第でございます。また、こうして盛大に開催できますのも実行委員はじめ関係各位のご支援、ご協力のたまものと厚く御礼を申し上げます。

出品者の皆様におかれましては公正かつ厳しい審査を突破して入賞・入選を果たされました。心から祝意を表します。

本会は創立以来、Clean(清潔)Clear(明朗)CreatIve(創造)Character(品格)の4Cを会の理念として掲げてきました。この理念の下に先輩諸先生方の偉業を受け継ぎ、さらにそれを発展させていかねばなりません。最近の状況は創立当初の第一世代から第二、第三世代への交代が進み、それにともなって作品の傾向も新たな展開を見せようとしています。また出品点数は残念ながら若干減少気味ですが、その中にあってU23の若い人たちの出品は倍増しているというのは嬉しいニュースです。伝統に根差しながら常に進取の気象をもって前進していきたいと思います。産経国際書会の皆様、関係各位の絶大なるご支援、ご協力を切にお願い申し上げます。

会期中にはいくつかのイベントも開催されます。初日の受賞者によるギャラリートークをはじめ、講演会、揮毫会が予定されています。こちらの方も作品の鑑賞とあわせて多数の方々のご参加をいただければ幸いです。

東京展の後は9月に東北展(せんだいメディアテークギャラリー)、瀬戸内展(広島県立美術館)、11月に関西展(大阪市立美術館)、中部展(愛知県美術館)と続きます。各地方展においても多くの方々にご鑑賞いただけることを願っています。

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