2018年3月23日

[111] 産経国際書会評議員・東西書芸会理事・暁云書道会 鈴木暁昇(すずき・ぎょうしょう)さん

第34回産経国際書展出品作品「姜應麟 秋懐」(縦228×横53センチ)
20180322_2.jpg  若者を中心に普及している、インスタグラムに、楷書、行草、硬筆...と、美しい文字を揮毫する動画を次々とアップしていく。フォロワー数は海外も含め14万人。デジタルツールを使いこなす新時代の旗手だ。
 「直線の美しさが際立つ楷書は、実は外国人に人気が高い。書道に縁の薄かった人に、少しでも関心を持ってもらえたら、と思いやっています」と動機を話す。

 本格的に書を始めたのは小学5年の時。埼玉県下屈指の習字塾で、白井宥宝氏の流麗な筆運びから書き出される文字に、「自分も書きたい」と引き付けられた。毎日放課後2時間、休み中は8~10時間を書道に費やし、県展で知事賞を総なめ。進学した春日部高校では、山中翠谷氏(独立書人団常務理事)に学び、芸術としての書の魅力を知った。
 大学進学、就職で一度は離れたが、日々募るのは、書への断ちがたい思い。30歳を前に、NHK大河ドラマで見た書状の文字に感動したことをきっかけに揮毫者の望月暁云氏(産経国際書会常務理事)を探し出して弟子入り。東西書芸会(伊藤欣石会長)入会後、第31回展で産経準大賞を受賞するなど意欲的に作品に取り組むほか、ネットを通じて興味を持った人への指導に意欲を燃やしている。
 「古典をしっかり学ぶことで、こんな芸術作品ができることを教えています。字が持つ造形美を追求し、『品のある字』を追い求めていきたい。」。
(福本雅保)