2017年12月22日

[108回] 産経国際書会常務理事・「書をならふ」代表 浅香秀子(あさか・ひでこ)さん(68)

第34回産経国際書展出品作品「和泉式部 つれづれと...」(縦180×横60センチ)
20171221_2.jpg  20代始めの頃。埼玉・川口の自宅から母の親戚にあたる東京・銀座の加藤玉淵書道教室に通ったのがきっかけだった。
 「銀座なら遊べる、というのが通った理由。書は楽しかったけれど、まじめな生徒ではなかった」

 それが、父の元部下で、子供の頃から家に出入りしていた宮澤静峰氏(のち書会常任顧問)に習いはじめたことで転機を迎える。定年後に書道教室を開いた父の頼みで師範を務め、父が65歳で死去すると同時に、30代で教室を引き受けた。
 「当時は子供だけで100人いて、選択肢はなかった。デザイナーの夫が『女性も仕事をするべき』という主義だったのが幸いしました」。無我夢中で教える中、書く楽しさに目覚めた。
 産経展には第2回展から現代書を出品。独立後は、「書をならふ」を立ち上げ、新たにかなに取り組んだ。
 「書は、自分の『血』や『肉』でやるもの。内へ内へと入り込んで作品を作っていくのがいい。現代書、かなに拘らず、興味のある人の文章を書いています」
 書作の時は、山梨県の山林のアトリエに籠り、早朝から作品に没入する。
 「夫と子供に迷惑をかけますが、好きな道ですから」と笑った。
(福本雅保)