2018年4月 1日

「~ではない」という意味...「不」

20180326_1.png  お花見(はなみ)季節(きせつ)満開(まんかい)(さくら)綺麗(きれい)だけれど、すぐ()ってしまうのが少し残念(ざんねん)だね。花が(しお)れて花弁(かべん)が散ると、土台(どだい)の「(がく)(へた)」と「お(め)しべ」が(のこ)るよね。
 今回(こんかい)はそんな花の(かたち)からできた「不」の文字(もじ)をとりあげよう。(ひだり)古代(こだい)文字(甲骨(こうこつ)文字)を()ると、花の形がよくわかるよね。
 ところが、「不」は、(むかし)から花の「萼」の意味(いみ)使(つか)われたことはほとんどないんだ。()思議(しぎ)だよね。
 (わる)いイメージの言葉(ことば)としては、「不安」「不幸」「不調」など、()いイメージの言葉では、「不屈」「不倒」「不動」など、いずれも「~ではない」という()()しの意味を()すんだ。
 一方(いっぽう)、「不」の(した)に「口」を(くわ)えた「否」も、「~にあらず」という否定(ひてい)の意味があり、「否認」「否決」「安否」などと使うんだ。
 さて、ここまで、(なに)かご()明な(てん)はありますか?
(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)

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